初めてモモンガを飼おうと決めた時、実は私はフクロモモンガを想定していませんでした。
最初に写真で見かけて飼おう!と思っていたモモンガは、購入を決めてから調べてみたところ「アメリカモモンガ」だったのです。
でも、希望通りのモモンガを飼うことは叶いませんでした……。
私がフクロモモンガを飼うことになった経緯も交えつつ、「モモンガってどんな生き物?」というところから解説していきます!
代表的なモモンガ3種類
モモンガと言えば、この可愛い滑空姿を思い浮かべる人は多いですよね。
実は同じ「モモンガ」という名前が付いていても、大きく生態が異なります。
「タイリクモモンガ」「アメリカモモンガ」「フクロモモンガ」の代表的な3種類を比較してみました。
タイリクモモンガ
タイリクモモンガは、げっ歯目リス科で、哺乳類に分類されています。
北海道で見掛けるエゾモモンガは、タイリクモモンガの亜種になります。
タイリクモモンガは、以前はペットとして飼われることもあったようですが、現在は特定外来生物に指定されているため、飼育することは出来ません。
アメリカモモンガ
アメリカモモンガも、タイリクモモンガと同じく、げっ歯目リス科で、哺乳類に分類されています。
アメリカモモンガは現在も飼育可能ですが、輸入規制対象となっており、日本での入手は非常に困難になっています。
ここが私がアメリカモモンガ飼育を挫折した理由です。
2015年からショップに入荷し次第購入する旨を伝えていたのですが、2018年まで待っても一向に入荷の連絡がなく、3年目にして諦めました。
アメリカモモンガは入手が困難なだけなので、頑張ったら飼えます。でも、入手困難=高価になっていて、オスメスのペアで15万くらいすることもあります。
初めてのモモンガ飼育だったので、流石にこれは諦めました。
どうしてもアメリカモモンガを飼いたい!という場合は、モモンガを専門に扱っているペットショップに問い合わせ・予約するか、特殊ペット販売イベントで時々見掛けるので、そちらでの購入を検討してみて下さい。
フクロモモンガ
フクロモモンガは、上記2種のモモンガと違って、有袋類であることが大きな違いです。
タイリクモモンガやアメリカモモンガと違って、お腹に袋である程度の大きさまで子育てをします。
タイリクモモンガが規制され、アメリカモモンガが希少になった現在、日本で一般的に飼われているモモンガは、このフクロモモンガになります。
このサイトで解説しているモモンガも、フクロモモンガになります。
フクロモモンガについて詳しく解説
フクロモモンガの特徴は、くっきりした縞模様と、くりっくりの大きな目!
ざっくりとフクロモモンガの特徴をまとめました。
別ページで詳しく掘り下げている項目もあるので、そちらも参考にしてみてください。
体の大きさ | 10cm~20cm(尻尾を除く。尻尾は体長ほどあります) 平均体重は110~120g かなり個体差があります。 生後1年ほどで大人になります。 |
寿命 | 野生下では5年前後、飼育下では10~15年前後 |
雄と雌の違い | オスは大人になると、額が禿げます。また、陰睾があるので見た目でもわかりやすいです。 メスはおなかに育児嚢を持っています。 一般的に、メスよりオスのほうが臭いがあります。 |
飼育に適した温度 | 25度前後が適温です。 最低でも20度前後の保温が必要です。風通しが良ければ28~30度くらいでも元気です。 冬場は寒すぎると休眠状態になってしまうこともあるので、保温は大切に。 |
食事 | 雑食で、肉も野菜も好みます。 個体によって好き嫌いがある場合もあります。 |
全体的な特徴 | ・50cm~1mほど滑空する個体もあります ・下の歯が少し突き出しています ・縞模様が特徴ですが、模様や色の違う様々な種類のフクロモモンガがいます ・夜行性です ・どちらかといえば懐きやすいです ・個体によってはたまに鳴きます ・トイレは覚えません ・野生では群れで暮らしています |
フクロモモンガの体長について
実のところ、かなり個体差があります。
私は今のところ3匹のフクロモモンガ飼育経験がありますが、1匹目のオスは60gほどでした。
2匹目、3匹目のメス2匹は、どちらもほぼ同じ誕生日なのですが、2匹目は6~70g、3匹目は120g前後と倍近く体格が違います。
1匹目のオスの子は生来病弱だったらしく早世してしまったため、2匹目の小ささを心配して病院に連れていきましたが、特に健康に問題は見られず、個体差ではないかと言われました。
メス2匹は飼育3年目になりますが、病気にもならずに元気です。
同じ誕生日とは思えないこの体格差。
性別について
赤ちゃんの頃は、性別の判定が難しいようです。
私が初めて飼った1匹目、実はペットショップで「メス」として売られていた子です。
飼育し始めて1~2ヶ月ほどした頃、「あれ、これは明らかに陰嚢では……?」と思われるものが目立つようになってきて。
ペットショップに連れて行ったところ、実はオスだと判明。
返却・返金しますか?と聞かれたものの、1ヶ月も飼えば愛着十分なので、そのまま飼うことになりました。
オスとメスで大きく違うのは、臭いです。
もちろん、個体差はあるのでしょうが、一般的にオスの方が臭いがきついと言われています。うちも相当臭いました。
性別についてはしっかり確かめるか、不安な方は赤ちゃんは避けたほうが良いかと思います。
ちょっと画像荒いですが、以前飼っていたオスの子。
額の白い部分が、オスの特徴である禿げです。結構目立つ。
滑空について
モモンガと言えば滑空!という方もいるかと思いますが、ここも結構個体差があります。
うちの1匹目は結構滑空していましたが、メス2匹は3年飼って滑空しているところを1度も見たことがありません。
単純にジャンプしてくるか、ジャンプで届かないところには飛びません。
まとめ
モモンガを飼う際によく目にしたのは「モモンガを飼うのは面倒臭い」という言葉でした。
ドッグフードのような便利な餌だけで良いわけではなく、温度管理に気をつける必要がある等々……でも、それって犬や猫でも大事にするべきところでは?
確かにオスは臭いがきつかったり、フクロモモンガを扱える病院が少なかったりと、飼い始める前に確認しておかなければいけない点は色々ありますが、ペットを飼うならどんなペットでも同じではないかと思います。
とっても可愛いフクロモモンガとの生活、始めてみませんか?